
この前、癇癪(かんしゃく)の起こる原因はわかったんだけど、
どうやったら癇癪が起こらないようになるんだろう。

結論・・・癇癪(かんしゃく)を全く起こらないようにすることは、至難の業だけど、
日々の生活の中で
”かんしゃくが起こりうる要因を取り除いて未然に防ぐ!”
という点が意識すると、かんしゃくの確率がぐっと少なくなっていくよ!
今日は家庭でできる予防策について考えていこう!
⭐︎家庭でできるかんしゃくを未然に防ぐ方法・具体的な工夫の仕方を知ることができます。
- ①見通しをつける(写真スケジュール・絵カード)
- ②感覚過敏への対策
- ③疲労を溜めない工夫
家庭でできる未然に癇癪(かんしゃく)を防ぐ策
前回、かんしゃくが起こる原因について以下のような原因が考えられるとお伝えしました。
- 上手く気持ちが伝えられない
- 感覚過敏や不快感
- 予定の変更や見通しの持ちにくさ
- わからんけど、癇癪している
これらの原因を解消してあげることが、”未然に癇癪(かんしゃく)を防ぐ”ということにつながります!
①見通しをつける(写真スケジュール・絵カード)
お子さんのかんしゃくの中には、先々の予定がわからないことへの不安、いつもと違うことへの不安が隠れていることが多いです。お子さんそれぞれにとってわかりやすい見通しがあるだけで、不安は大幅に減ります。不安になりそうな点や変更となる予定がある場合、予めお子さんにとってわかる方法を使い伝えてあげることでかんしゃくを予防できる場合があります。

◎視覚的な手がかりを活用
言語での理解が難しいことお子さんや、視覚的に情報を捉えることが上手なお子さんに対しては、絵カードやスケジュールカードが有効的です。
カードの種類は、文字・写真・イラストなど様々な種類があります。お子さんによって理解しやすいものを選びましょう。
◎「あとちょっと」を見える化する
「もうすぐ」「あとちょっと」など、先々の時間を示す時にこのような言葉を伝えていませんか?
お子さんにとってこれらの言葉は、曖昧な表現で伝わりにくいことも多いです。
色で示されている所が少なくなっていくことで残りの時間が視覚的に示すことができるタイマーなどを使用することで、グッと伝わりやすさが変わりますよ。

「次に何をするのか」「あとどれくらいか」など、曖昧なことを見える化することが、かんしゃくを未然に防ぐポイントです!
②感覚過敏への対策
人間には視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚など様々な感覚が備わっています。発達特性のあるお子さんのの多くには、感覚の敏感さ・鈍感さを持つ場合があります。これらのことで、環境の刺激に対して不快感→かんしゃくにつながる場合があります。お子さんの苦手な感覚を取り除いてあげることは、かんしゃくを防ぐことに有用的だと言えます。

◎ 大きな音の苦手なAくん
運動会のピストル音が苦手なAくん。イヤーマフをすることで音の不安を軽減することができました。
また、” いつ・どのタイミングでピストル音がなるのか(見通し)を視覚的に伝えることで、心の準備を行うことができました。
◎服のタグが苦手なBくん
特定の服しか受け入れられないBくん。よく観察してみると、服のタグ部分に反応していることがわかったため、タグを切ってみたところ、受け入れられるようになりました。
服の素材感・サイズ感(ピッタリしたもの・余裕があるもの)・通気性の良さなどもお子さんに合っているか・嗜好も合わせて確認しましょう。

一方で、お子さんの好きな感覚・心地いい感覚を取り入れることは、気持ちの安定につながることも多いです。お気に入りのタオルケットに包まる、安心するぬいぐるみを抱き抱えることで、不安が和らぐ場合があります。

お子さんの苦手な刺激を避けることは、甘やかしではありません!
安心できる感覚・不安な感覚を探り、環境調整を行いましょう!環境調整は、子どもの生活を大きく安定させるものです。
③疲労をためない仕組み
疲れや体調不良は癇癪の原因のひとつになります。ただ、子どもが自分で休憩をとることは難しい場合があります。お子さんの様子を見ていく中で、今日は調子が悪そうだなとおもった時は、ゆったり過ごせるスケジュールに変更してみることが有効的な場合もあります。
スケジュールで行動しているお子さんの場合、あえてスケジュールの中で”きゅうけい”という項目を作って休憩時間を取る方法も良いかもしれません。

休憩が難しいお子さんもいるかもしれません。ただ、幼稚園や学校で過ごす時間とご自宅で過ごす時間 では、お子さんにとっての刺激の量が大きく違います。自宅で過ごすことで刺激が減り、休息につながることが多いです。
お子さんに無理させないで!
休憩時間が苦手なお子さんにも、休憩の練習をしたり、休憩できる方法を考えましょう。
④安定した気持ちを作る

安定した情緒を作るということはとても大切なことではありますが、実のところ難しい場合もあります。お子さんの成長段階や特性にもよりますが、幼児期では”人に合わせる”ということがまだま難しい段階にある場合が多いです。まずは、大人が”本人に合わせてあげる”というスタンスが大切です。
本人のタイミングや趣味嗜好をお子さんの行動からよく観察し、工夫することでかんしゃくが少なくなることも多くあります。
例えば、選択肢を与えて、選ばせることで納得ができることもあります。お子さんが安定した気持ちで過ごせる方法を生活の中から探っていきましょう!
気持ちの安定は、今後集団生活をしていく上でも土台となる力!
まずは、大人が本人の気持ちを図れるよう工夫し、安定して過ごせるようにしていきましょう。
まとめ|癇癪は“成長途中の表現方法”
かんしゃくを未然に防ぐ方法についてまとめました。かんしゃくが起きる要因はそれぞれのお子さんによって異なりますが、決して相手を困らせようとしてかんしゃくを起こしているわけではありません。
子ども自身もとても困っている状態で、「助けて」というサインということがほとんどです。かんしゃくが起きそうなポイントを事前に配慮してあげることで、大人も子どもも快適に過ごすことに繋がります。
とはいえ、かんしゃくを未然に防ぎきれない場合もあります。その際は、前回取り上げた【子どもの癇癪(かんしゃく)がひどい時の対応方法】を参考にしていただき、なるべく早く気持ちを立て直せるようにできると良いですね。
⭐︎過去関連動画はこちら

最後までお付き合いありがとうございました!
そして、本当に日々お疲れ様です。
お子さんと皆さん、それぞれにとって穏やかな楽しい時間が過ごせますよう
一緒に考えさせてくださいね^^



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