子どもが療育を行き渋っています。どう対応したらいい?

療育について
かんちゃん
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こんにちは!
久しぶりの更新になってしまいました。
元児童発達支援管理責任者の
かんちゃんです。
このブログでは、現場での経験を踏まえて、さまざまな療育に関する情報を発信しています。

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おのれちゃんママ
おのれちゃんママ

療育に行きしぶりをしています。
どのような対応をしたらいい??

お子さんのためを思って、いろいろ調整をして通うことを決めた療育。それなのに本人はすごく行き渋る——保護者の皆さんとしては、がっかりしてしまうこともあるかもしれません。つらいですよね。そして、行きたがらない我が子を、行きたくない場所へ連れていくのは、想像以上に大変なことだと思います。

そんな、我が子が療育に行きしぶりしているときの対応については、次の流れで考えていけるとよいと思います。

行きしぶり対応の3ステップ

  • ① なぜ行きしぶりをしているのか、要因を探る
  • ② 少しでもその要因を取り除く、あるいは軽減できる方法を探る
  • ③ 対策をして、経過を見てみる

このステップは、療育に限らず、幼稚園や保育園への行きしぶりを考えるときにも同じように使えると思います。

①なぜ行きしぶりをしているのか、要因を探る

行きしぶりチェックポイント

まず、お子さんがなぜ行きたがらないのか要因を探っていきます。お子さんが気持ちを言語化できる場合は、本人に気持ちを確認してみましょう。そこで出てきた理由が本当のこともありますが、うまく説明できない場合も多いです。そんなときは、次の点をチェックしてみてください。

  • 見通しが持てずに不安
    (どこに行くのか、いつ帰ってくるのかが分かりにくい)
  • 体調がいつもと違う
    (寝不足・食欲不振・かゆみ、気圧や季節の変化など)
  • いつもの生活ルーティンと違う
    (ルーティンでやりたかったことができなかった、夏休みなどできょうだいの動きが違う)
  • 療育内で本人の心配ごとがある
    (他児の行動や関わりへの不安、音や刺激など環境面での不安、初めての活動への不安、前回の療育で嫌だった経験など)
  • 療育内での活動や遊びの内容が本人の興味・関心や状態と合っていない
  • 並行通園先(幼稚園・保育園)での活動への動機づけが強く、そちらに行きたい気持ちがある
  • 大きな理由はないが、なんとなく行きしぶりをしている

ここに挙げた理由は一例で、この他にもさまざまな理由が隠れている場合があります。

必ず療育担当者に相談を

行きしぶりの要因が、すぐに特定できる場合もあれば、できない場合もあります。ここで大切なのは、情報収集することです。療育の担当スタッフにも行きしぶりについて相談し、療育中の本人の様子や、スタッフが考えうる要因についても確認しておくとよいと思います。療育スタッフとご家族とでは、また違った角度で状況を捉えている場合がよくあります。

たとえば、行きは渋っているけれど療育中は楽しそうに活動している、ということもあります。〈行くまでの送迎車が不安〉〈幼稚園通所時よりも登園時間が遅く、自宅での遊びの切り上げが難しい〉など、こうした情報が集まることで、行きしぶりにつながる要因が具体的に見えてくることがあります。

②少しでもその要因を取り除く、あるいは軽減できる方法を探る

要因が絞れてきたら、それを少しでも取り除く、あるいは軽減できる方法を探っていきます。これには【ご自宅で家族ができる工夫】【通所先でしてもらう工夫】があると思います。担当療育スタッフとご家族とで役割分担しながら、工夫を重ねていけるとよいと思います。

先ほどのチェックポイントについて、それぞれの工夫を考えてみました。

◯見通しが持てずに不安

療育に通い始めて間もない時期などは、見通しが持てずに不安ということもあるかもしれません。たとえば視覚情報で物事を捉えることが得意なお子さんには、絵カード(施設や先生の写真、イラストなど)で予定を伝えたり、療育通園用のカバンを用意して「このカバンを持つ日は療育に行く日」と行き先を伝える工夫があると、安心できるかもしれません。

◯体調がいつもと違う

大人が思う以上に、寝不足や季節の変化は本人にとって不安定な状況になることが多いです。ご自宅でゆったり過ごせる時間を大切にしつつ、暑さに弱いお子さんの場合は空調や衣服を工夫することで、調子が整う場合もあります。

◯いつもの生活ルーティンと違う

本人だけでなく、家族のちょっとした変化が行きしぶりにつながることがあります。特に幼児期は、大人が時間をコントロールしてあげることが必要な場合が多いです。早めに声をかけるなどして、いつものルーティンをスムーズにこなせるようにすることで、安心感を作れるかもしれません。

◯療育内で本人の心配ごとがある

この点は療育担当スタッフと相談し、本人の安心につながる環境設定や関わりを探っていけるとよいと思います。言葉でのやり取りが可能なお子さんには、「不安なことや苦手なことがあったときは、先生に伝える」という対処法を教えてあげることで、安心できる場合もあります。

◯療育内での活動や遊びの内容が本人の興味・関心や状態と合っていない

たとえば運動が苦手なお子さんが、運動遊びへの参加を渋るというのはよくあることだと思います(療育担当スタッフとしては、本人が楽しんで取り組める工夫をすることが腕の見せどころでもあります)。「こんな遊びやキャラクター・アニメにハマっています」といった情報をご家族から支援者に提供してみることで、支援に活かされることもあるかもしれません。

◯並行通園先への気持ちが強い

以前、「幼稚園で明日こんな遊びをするって約束したんだよ。行きたかったなぁ」と教えてくれる子がいました。
療育でも保育でも、遊びや活動の連続性・継続性を楽しむことはとても大切な視点だと感じます。
一方で療育の場面では、契約した日数、活動に参加することで個別支援計画の目標が達成されるよう想定されているのも事実です。子どもの気持ちを確認したうえで療育担当スタッフに相談し、お子さんのどんな点を大切にするか、そのためにはどこで過ごすのが適切かを話し合うことが大切です。また並行通園先の幼稚園や保育園に相談することで、配慮をしてもらえる場合もあります。大変ではありますが、子どもの気持ちの代弁者として、ご家族が療育・並行通園先の両方に相談していくことで、子どもがより良く過ごせるケースが多いです。

◯大きな理由はないが、なんとなく行きしぶりをしている

本人なりの理由がある場合もありますが、要因が見当たらず、解消が難しいこともあります。そんなときは、思い切って休んでみるのも一つの手です。
休んだことで、次はスムーズに行けるようになる場合もあります。また、療育が終わったあとにお家で一緒に遊ぶ約束をして動機づけをする方法もあります。
ただし〈おやつやおもちゃを買ってあげる〉など、物を与えるご褒美が強くなりすぎると、ご褒美への要求がエスカレートする可能性があるので注意が必要です。

③対策をして、経過を見る

要因への対策をして、すぐに効果が現れる場合もあれば、効果が出るまでに時間がかかる場合もあります。経過を見ていくことも大切です。その中で、本人の不安がとても強くなってしまっている、情緒が大きく乱れて生活に支障をきたしている、という状況があれば、再度対応を見直す必要があります。

要因が療育施設の環境面への不安である場合、施設の状況によっては対策に限界があることもあります。たとえば施設自体が狭く音が反響する環境で、お子さんに音への過敏さが見られる場合、施設の構造そのものを変えることは難しく、大きな対策が取りづらいこともあります。こうした状況を未然に防ぐためには、療育施設を選ぶ時点で環境面をチェックしておくとよいと思います。

おわりに

行きしぶりには、さまざまな要因が考えられます。

行きしぶりしている療育だけでなく、お子さんが過ごしているそれぞれの場での過ごし方や様子を確認して情報収集し、対策していくことが大切です。

また、お子さんの成長によって、状況や課題、不安に感じる点も変わっていきます。それに伴って、お子さんにとって適切な過ごしの場も変わっていきます。行きしぶりは、お子さんの状態を捉えるチャンスでもあります。お子さんの状況や成長に合わせて、過ごしの場を考えていくことも大切だと感じます。

かんちゃん

保育士、元児童発達支援管理責任者。児童発達支援センターや放課後等デイサービスで、発達障害や肢体不自由児、医療的ケア児など100名以上の子どもたちと保護者の方、お子さんを支える幼稚園や保育園の先生方、地域の保健師さん方など、長く関わりながらチーム支援を行なってきました。
現在は、新人支援員のスーパーヴィジョンなどに携わっています。

「できるようにする」よりも、子どもの主体性や安心できる関係を大切にした“おのれ療育”を軸に、日々の気づきを綴っています。

子どもと遊ぶのは得意ですが、前転をすると即目が回ります(笑)

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